早寝・早起き

「幼児の生活アンケート」の4回の調査を見ると、1995年から2000年にかけては、幼児の睡眠時間が夜型になり、午後10時過ぎに就床する子供の割合が増えていました。その後、このような状況についての危機感から、さまざまな方面から早寝・早起きが奨励されました。

文部科学省も「早寝・早起き・朝ごはん」国民運動を推進しています。このようなことから、2005年の調査では、1995年のレベルまで早寝・早起きになってきました。そして、2010年の調査では、さらに早寝・早起き傾向が強まっています。

では、小学校から成人までの睡眠の変化はどのようなものでしょうか。この時期も、幼児期と同様に非常に重要な発達の時期です。米国・カリフォルニアのファインパークらのグループは、9歳から18歳の小中高生のグループの脳波を毎年測定するという追跡調査を行い、睡眠脳波が成長にともなってどのように変化するのかを調べました。

この結果は、深い睡眠の指標であるデルタ波の量は、12歳まではあまり減少しませんが、その後16歳まで急激に減少することがわかりました。

また、9歳から15歳までの時期の眠気を測定してみると特に11歳を過ぎた頃より、眠気が次第に強くなってきます。日本では小学校高学年から高校1年生までの期間ですが、この期間の睡眠の変化が脳の発達にどのような意味をもっているのかは、まだよくわかっていません。

このように、生まれてから成人するまでの期間は、睡眠が著しく変化する期間です。睡眠は、脳のさまざまな変化を反映しながら変化しているとも考えられ、この時期の睡眠が脳の発達に重要な役割を果たしている可能性は、ますます強まってきています。

一方で、改善の兆しが見えるものの、子供たちの睡眠時間は短くなっています。ぜひ、睡眠の重要性を考えて、健全な脳の発達を妨げない生活をしたいものです。