明日葉茶の原料となる明日葉はセリ科の多年草で、伊豆半島、房総半島、紀伊半島などで見られる日本特有の植物。明日葉がつける白い花は、形が天使のリングによく似ています。このことから、エンジェル(天使)を意味する「アンゼリカ」というロマンティックな学名がつけられています。花が咲く時期は夏から秋にかけてです。明日葉は非常に強壮な草で、今日刈り取っても翌日には若葉が出てきます。このことから和名の明日葉という名前がつきました。大きな葉をつける植物で、高さは1メートル程度。茎や葉を切ると液汁が滴ります。寒さには少し弱いので、冬でも比較的暖かい場所を選んで自生しています。八丈草、明日草などとも呼ばれています。明日葉は栄養価の高い食物で、植物ですから食物繊維はもちろんありますし、カルシウムやカリウム、ビタミンB2、鉄などが含まれています。葉や茎を切ったときに出てくる明日葉特有の黄色い色素には、「カルコン」と「クマリン」という成分が含まれていて、それは抗菌作用を持っています。健康食品として明日葉が脚光を浴びているのは、植物そのものの強い生命力と、含まれている高い栄養によるものです。セルライトを除去することでテレビでも話題になった明日葉ですが、健康食品としては明日葉茶としての人気が高いようです。明日葉は若葉が食用になります。明日葉茶を作るには、春から夏にかけてのまだ青々とした若葉を摘み、蒸したものを乾燥させて作ります。他のお茶と比べてクセの強い明日葉茶ですが、様々なものが販売されているので、色々試してみるのもいいでしょう。しかし明日葉茶には、たくさんの効能が期待されていますから、無理にではなく、ティータイムのお供にするのがおすすめですよ。